映画「スポットライト 世紀のスクープ」
監督:トム・マッカーシー
キャスト:
※ネタバレを含みますので、ご注意ください。
カトリック教会の神父が教会に集う男児達に性的虐待を行っていた事実。そしてその事実を長年に渡って隠蔽していることをボストン・グローブ紙の取材チーム「スポットライト」が突き詰めていく。ずるずると事実が暴かれ、とんでもない人数の神父が虐待を行い、被害者の数もとんでもないことになっていく。実話なので重い。重過ぎる。
カトリック教会のタブーに切り込んでいくのに、身の危険を感じるような妨害であるとか、特定の極悪神父を設定して映画的に盛り立てるような作りにせず、淡々と物語は進む。
静かに恐ろしいと思わされるのが、加害者の神父に取材に出向いた際、神父はケロっと性的虐待を認め、いたずらしただけ、自分は快楽を得ていたわけではないからと罪と思っていないシーン。ハテナになる取材者に自分はレイプはしない、なぜなら自分が子供の頃に神父にされたからと、こちらがバグるような線引き論理で語り出す。その日常性、闇深さに唖然とする。
カトリック神父は性行為が禁止されているのだから、男児への性的接触がバレた時点で信仰上でもなんらかのペナルティがあるのではと思うが、それらを隠蔽していたということは仕方のないことと捉えているのだろうか。とにかく表に出さないことだけに目が向いていたのだろうか。
紙面に載ったその日、編集部には自分も被害者だという電話が鳴り続ける。これは始まりだった。ラストに性的虐待が発覚した主な都市名が羅列される。黒バックに白文字で静かに表示され続けるその数の多さに言葉を失う。