アーミッシュ✖ハリソン・フォード:モロコシ攻撃も見逃すな

映画「刑事ジョン・ブック 目撃者」

監督:ピーター・ウィアー

キャスト:

ハリソン・フォード

ケリー・マクギリス

 

 

※ネタバレを含みますので、ご注意ください。

 

アーミッシュ。文明的な生活と距離を置き、昔ながらの暮らしを続ける宗教団体。夫を亡くしたアーミッシュのレイチェル(ケリー・マクギリス)が親族のいる別の州へ行く途中、連れていたまだ小さな息子のサミュエルがトイレで殺人事件を目撃してしまい、目撃者として刑事ジョン・ブック(ハリソン・フォード)に犯人の面通しで警察署に連れていかれる。

 

面通しするも犯人はそこにはいなかった。署内でジョン・ブックの側にいながら、ぶらぶらする坊や。ガラスケースに飾られた表彰記事に写る刑事(ダニー・グローヴァー)。いたーーー。まずいものを見ちまったな、坊や。。。指差しする坊やの指を丸めるジョン・ブック。犯人は麻薬捜査課の刑事なのだった。

 

上司の家に行き、事の次第を伝えるジョン・ブック。これを知っているのは?と聞かれ、自分とあなただけだのやり取り。出た、嫌なパターン。こやつもグルなのだった。早速自宅前でダニー・グローヴァー刑事に銃で襲撃を受けるジョン・ブック。アーミッシュ親子も危ないとレイチェル父の村へ避難させる。

 

署内はやばい。身元が割れないよう、相棒の黒人刑事にアーミッシュ親子の書類を廃棄してくれと頼むジョン・ブック。心配だ。相棒、絶対殺られるぞこれは。この時代くらいまでの映画では、半分本当、半分ジョークで黒人は最後まで生きられないと言われていたはず。

 

アーミッシュ父さんの村まで親子を返した後はそのまま帰るつもりだったジョン・ブックだが、ダニー・グローヴァー刑事の一発が腹を撃ち抜いていたもんで、出血多量で気を失う。病院は足がつくので悪徳刑事にばれてしまう。アーミッシュ村で治療、回復を待つことに。

 

服が血だらけだったので、亡き夫のアーミッシュ服を借りるジョン・ブック

少しずつ回復し、朝の4時半に叩き起こされ、牛の乳絞りを教わるジョン・ブック。しばしアーミッシュの暮らしをするうちにレイチェル家族とも打ち解け、心が通い始める。

 

カーラジオから流れる音楽で手をとって軽くダンスするジョン・ブックとレイチェル。楽しいひと時に、アーミッシュ父さんに何やってるんだ!と咎められてしまった。戒律が厳しいんじゃ。

 

村の皆に目をつけられたら”穢れもの”にされてしまうのを分かっているだろうとアーミッシュ父さん。”穢れもの”って。。。”穢れもの”にされたら、一緒に食事もできないし、教会にも行けないんだって。父さんは基本いい人でジョン・ブックにもよくしてくれるが、アーミッシュの戒律の厳しい部分を良くも悪くも理解して、レイチェルに線引きを促しているのだった。

 

ジョン・ブック「君を抱けばここに居着くしかない。それとも一緒にここから出るか?」レイチェルは美しい瞳で見返すのみ。これはハラハラ腐敗刑事に対峙映画、かつ恋愛映画なのだ。

 

村の外では悪徳刑事達がどこに隠れてるんだと色々やっとりますが、アーミッシュ村内ではほのぼのと昔風の日常が営われていて、その描写が興味深い。

 

夫の服をジョン・ブックに貸す時、アーミッシュの服にボタンはないのというレイチェル。ボタンは贅沢品だから使わないのだと言う。紐?と思ったらフックを使うと。ほほお。

 

銃に興味を持った息子サミュエルの手の届かないところに仕舞おうと、銃を忌まわしいネズミでも摘まむように持つレイチェルが可笑しい。           

 

敵に追われる前に街でホットドッグを一緒に食べた時、なんてことない軽食の前にしっかりと目を閉じて食前の祈りをするレイチェル親子。席に着くやいなやホットドッグに食らいついてしまったジョン・ブックだったが、アーミッシュ村では家族と共にお祈りをするようになる。

 

村では村民総出で余所の家族の力仕事を手伝う。日本も茅葺屋根を残している地域はこの感じが現在でもあるのではないか。この日は新婚夫婦の納屋を一から皆で作ってあげるのだ。傷が癒えてきたジョン・ブックも手伝いに出向くと、若いアーミッシュが挨拶をしてくれた。おや、あなたは?

 

若き日のヴィゴ・モーテンセンが!セリフ少しだけど、画面のいい位置に居座る。

 

心地よい肉体労働の後、村人皆で歌を歌いながら家路につく。朴訥として気心も知れていて、なんだかいいな~というムードが漂う。ジョン・ブックもきっと同じ。

 

そんな時間がずっと続くわけもなく、悪徳刑事らに居場所を突き止められてしまう。結構なハラハラでジョン・ブックが敵3人を翻弄。しかし、レイチェルに拳銃を渡してしまったから丸腰。

 

そこで。どーん。

サイロからちょっと手が見えてます

 

サイロ(筒状の大型飼料貯蔵庫)に追い詰めた悪徳刑事一人に保管していたトウモロコシを上から大量に被せる!そんなことで攻撃をかわせるのか?と思ったが、これが想像を絶する量のモロコシ。逃げ場ゼロで、おそらく窒息、死!、、、面白い。

 

笑わせようとはしていないと思う。でも、面白い。

息絶えた敵の所に向かい、モロコシをかぎ分けて敵の持っていた銃を探すジョン・ブック。右側にちょこんと乗ったカツラ、いや、死体ですかね。見えてますね、、、面白い。

 

そんなこんなでアーミッシュパワーも使って敵を蹴散らせ!

レイチェルと息子のサミュエルとはどうなるんだ?と気になるところ多し。

 

別のアーミッシュ映画も紹介します。こちらはコメディ。

wolf-yo.hatenablog.com