アート

「絵とはものの見方」by 守一。冴え渡る守一のものの見方をなぞる。

守一と故郷。 熊谷守一美術館 41周年展 2026年 熊谷守一の住居兼アトリエを美術館に改修。行ってみたいなと思ってはいたのだが、要町ってどこ?と遠いイメージがあった。池袋からメトロ副都心線でひとつ目の駅だった。住宅街にいきなりあって分かりづらい場…

静かな、静かな時間が流れる。肖像画の依頼は受けない。深く知っている人だけを描きたい。

アンドリュー・ワイエス展 東京都美術館 2026年 アメリカの国民的画家、アンドリュー・ワイエスの回顧展。私の好きな『クリスティーナの世界』は来ていない。この絵はニューヨーク近代美術館(MoMA)の所蔵品として常設展示され、そこから出ることはないよう…

生まれよファッション、滅びよ芸術。芸術、芸術言うて偉そうだから、もう破壊してやる!

視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ 東京オペラシティアートギャラリー 2026年 シュルレアリスム=超現実主義。現実を超えた、あり得ないシュールな事象。自分達が現実だと認識しているものは、果たして、、、?自分の視覚、知覚を疑うひと時。 …

中国宋・元・明時代漆器と日本の香道具の世界:雅やかなお道具類が眩しい

中国宋・元・明時代の漆器-和の漆器や香道具とともに 大倉集古館 2026年 オークラ東京敷地内の小さな美術館。なのだが、大倉喜八郎が蒐集した国宝、重要文化財共に多数所蔵しているリッチミュージアムでいいもの揃いなのだ。 建物は外壁の立派な中国風。道…

自然と生き物の美しさを丹念に描写する櫻谷。小さな美術館でしっとりと堪能。

ライトアップ木島櫻谷Ⅲ―おうこくの色をさがしに 泉屋博古館東京 2026年 ライトアップ!というんで、当時の灯りで日本画を見せてくれるのか?と勝手に勘違い。木島櫻谷(このしま おうこく)の掘り下げ企画第3弾で、今回は色彩にフォーカスした展示。光を当…

魅惑のアール・デコ空間で繰り広げられる動物の競演:ペンギン君の道しるべあり

アニマルズ in 朝香宮邸 東京都庭園美術館 2026年 この時期の恒例、建物公開企画。今回は朝香宮邸で多く見られる動物モチーフをフューチャーするとのこと。どんな動物がお出ましするか楽しみ。 入口からの長いアプローチを自然を満喫しつつ歩き進むと見えて…

下村観山大回顧展:屏風と掛け軸の波に巻き込まれて喜ぶ日

下村観山展 東京国立近代美術館 2026年 下村観山の大回顧展へ。 次々と並ぶ掛け軸。大型の掛け軸も多く、掛け軸の物量がすごい。仕事量の多い観山なのだ。 『驟雨(しゅうう)』茨城県近代美術館所蔵 が、かなり気に入った。驟雨とは急に振り出す強めの雨の…

「心の訓練のようだった」初めは抽象芸術訳わからんくて。。。パリからニューヨーク、そして自由が丘:岡田謙三美の軌跡

岡田謙三 パリ・目黒・ニューヨーク 目黒区美術館 2026年 1920年代、東京美術学校(現東京藝術大学)入学から2年後にパリへ、1950年代以降にニューヨークへと渡って絵を描いた岡田謙三の画風の変換を追う展示。パリとニューヨークの間には目黒区自由が丘の…

犬だ、イタチだ、蛙だ、いや、やっぱり虎だろう?芦雪のかわいい祭、大満喫。

長沢芦雪展 かわいい。春の江戸絵画まつり 府中市美術館 2026年 芦雪の虎が観たい!と元気よく府中市美術館へ。府中と言うと、ちょっと遠出気分になるが、中央線で新宿から割りとするっといける。吉祥寺駅から4つ目、武蔵小金井駅まで。そこからはバス乗り…

音楽家の感性で描く、チュルリョーニスの神秘の風景。

チュルリョーニス展 内なる星図 国立西洋美術館 2026年 メインビジュアル『祭壇』(上画像)に不思議な魅力を感じて、リトアニアを代表する芸術家で音楽家でもあるチュルリョーニスの展示へ。『祭壇』は大きな絵のように感じたのだけど、実物はそれほど大き…

90s英国アートって?フランシス・ベーコンの赤、マックイーンの熊、そして物置小屋を爆破する。

テート美術館 - YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート テート美術館より、YBA=ヤング・ブリティッシュ・アーティストと呼ばれた90年代の英国アーティストの作品を集めた展示。絵画、写真、立体物、表現方法は様々で大きな会場に多数の作品群。映像作品も…

雛祭りへの招待状:和風お屋敷にて、愛され続ける雛人形の集合に魅せられる

上巳の節句 旧安田楠雄邸のひなまつり 旧安田楠雄邸庭園 2026年 古い日本のお屋敷で雛人形が飾られると聞き、近代和風建築の旧安田楠雄邸庭園へ行ってみた。初めての訪問。東京の名勝として知られているということだが、全く知らなかった。古い雛人形が好き…

日本の伝統細工に感心しきり。なんでこうなった?の不思議と面白さの雛人形と雛道具の魅力

雛人形シーズンに突入。本日は以前にひなまつりスペシャルウィークとして取り上げた雛人形、雛道具記事のまとめです。日本の素晴らしい造形物と風習を味わっていただけたらと思います。 ※写真は日本原産の小型犬、狆(ちん)を引き連れる「狆引き官女」と呼…

横浜港、はしけ。海にも河童がいるんだね?河童からのお誘い、行こうかどうしようかな。

絵本「キミちゃんとかっぱのはなし」 作:神沢利子 絵:田畑精一 人に薦められて読んでみた、1977年出版の古い絵本。小さい女の子と河童のお話。 河童の絵本と言えば『おっきょちゃんとかっぱ』が有名だと思う。河童の子供に誘われて水の中にある河童の国に…

感覚を刺激する映像世界:混乱するな、アートとしてのアニメーション体験に浸るのだ。

「オリビアと雲」 ドミニカ共和国発の長編アニメーション。 なんの前情報もなしで観た。で、ちょっと分からなかった。。。いや、相当分からなかった。正直、混乱しながら観た。 ストーリーはあるにはあるのだけど、見慣れているタイプの映画と思って観ると混…

説明足りん。双方向アート、説明ないとさっぱり分からんで素通りだよ。

知覚の大霊廟をめざして——三上晴子のインタラクティヴ・インスタレーション NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] 2025年 インタラクティブアート。鑑賞者の体の動きなどに反応して変化する、鑑賞者が参加することで完成するアート。デジタル技術…

染色からコラージュまで。柚木沙弥郎101歳、アート制作75年の記録に笑顔出る。

柚木沙弥郎 永遠のいま 東京オペラシティ アートギャラリー 2025年 『まゆ玉 白』 型染めの自由な作品をたくさん制作してきた柚木沙弥郎(ゆのき さみろう)さん。2024年1月にお亡くなりになったのだが、101歳!布への染色から大きく拡がり、絵画、立体物、…

時を超えた華やかさと繊細さ:モードを彩るアール・デコデザインの集結

アール・デコとモード 三菱一号館美術館 2025年 パリで開催されたアール・デコ博覧会から100年。1920年代アール・デコデザインのドレスを中心に、アクセサリーから化粧道具までモードを紐解く展示。ポール・ポワレのファッション画も多数。 繊細なデザインが…

猫いっぱい。猫群の魅力にスマイル出っぱなしの猫絵画勢揃い展。

フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫 府中市美術館 2025年 会場入口の展示パネル。猫の斑模様のようなもわもわが可憐なフジタの絵を引き立てる。 ”フジタからはじまる”ってどういうことだ?と思いつつ、フジタ以外の絵で嵩増しして誤魔化…

脱力した絵の魅力。子供達の自然な仕草をほわっとすくい取った絵が最高だよ。

小林徳三郎 東京ステーションギャラリー 2025年 『金魚を見る子供』 脚付きの金魚鉢に泳ぐ紅い金魚を見つめる男の子。背景の黄色やオレンジ、金魚鉢の下の緑、男の子の白シャツ。明るい色合いに、くだけた雰囲気で金魚を見る男の子の表情。ペタペタと大胆な…

ウィーン・スタイルって何?最後までよくわからんかったけど、まぁいいか。

ウィーン・スタイルビーダーマイヤーと世紀末生活のデザイン、ウィーン・劇場都市便り パナソニック汐留美術館 2025年 19世紀前半と世紀転換期のウィーンの市民生活を彩った数々の美しいデザインの家具、銀器、ファッション等々。100年前、祖父母の時代のデ…

幸福の家族の肖像:そのひとときを室内の光で捉える。

オルセー美術館所属 印象派 室内をめぐる物語 国立西洋美術館 2025年 戸外の光を表現した多くの絵が思い浮かぶ印象派絵画。本展は戸外でなく、室内を描いた印象派絵画を集めてまた別の魅力を紹介しようという試み。 本展のメインビジュアルとなっているエド…

東京の隠れたアートスポット:現代に通ずる是真の蒔絵デザインを観る

特別展 柴田是真 ‐対柳居から世界へ‐ 東京黎明アートルーム 2025年 いただいたパンフレットとチケット 今回は特別展ということで入場者向けに作品解説パンフレットをいただいた。是真のおそらく全出品作について写真と解説が。ありがたや。 東京黎明アートル…

静寂なパリの風景画がアルコール依存症きっかけだったとは。ユトリロの激動人生。酒、わかっちゃいるけど止められない。

モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館 2025年 『マルカデ通り』 白っぽい建物の風景画で人気のユトリロ。そういえば画家本人についてはよく知らなかった。美しいパリの街並みの静かな画面の印象から落ち着いた人物像を思い浮かべてしまうが、意外にもユトリロは…

木材彫刻の魅力:ドミニカ共和国の彫刻家フアン・トリニダード来日

フアン・トリニダード 「トランセンデンス / 超越」 インスティトゥト・セルバンテス 2025年 ドミニカ共和国を代表する彫刻家、フアン・トリニダードの特別展示。大阪万博関連でご本人が来日。 木材から彫り出された作品群。後ろの写真がフアン・トリニダー…

ロマンティック薔薇柄多数の洒落感溢れる和モダンスタイル着物

和モダン -銘仙着物の華やぎ- 共立女子大学博物館 2025年 (銘仙展フライヤーより) 銘仙着物をご存じだろうか。くず糸で織った絹織物で仕立てられた着物で、大正から昭和にかけて人気があった華やかな柄ゆきの着物。その頃から化学染料が普及したことがあっ…

興福寺北円堂の神秘:運慶作、国宝仏像7体堂々の到着に走れ。

特別展 運慶 祈りの空間 興福寺北円堂 東京国立博物館 本館 2025年 (運慶展フライヤーより) 奈良から運慶仏像が来ている。運慶大好き人間なので、東京国立博物館へと走る。 興福寺の北円堂に納められた弥勒如来坐像、菩薩立像2体。通常は非公開だという。…

アール・デコ期のハイジュエリーをアール・デコの最高邸宅で見て回る、至福の時間

永遠なる瞬間 ヴァンクリーフ&アーペル ハイジュエリーが語るアール・デコ 東京都庭園美術館 2025年 1925年パリ開催のアール・デコ博覧会から100周年を記念した展覧会が日本のアール・デコの館、東京都庭園美術館にて行われている。なんという、これ以上な…

色彩と技巧の融合:デザイン芸術の極みを堪能するボリュームたっぷりの展示

ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧 国立新美術館 2025年 ブルガリのジュエリー展。 これでもか、と怒涛のハイジュエリーの波に飲まれる、ブルガリの歴代の美しいデザインジュエリーを大量に観ることができる貴重な機会。 これはいったい、いくらなんだ?…

狂おしいほど美しい:祭りを彩る色鮮やかな芝居絵屏風の世界へ

「幕末土佐の天才絵師 絵金」 サントリー美術館 2025年 (絵金フライヤービジュアル) 尋常ならざる公式ビジュアルに心が乱されたら、サントリー美術館に走っていきましょう。 第1章では絵金の芝居絵屏風がずらりと並び、圧巻。会場最初に単独のガラススペ…