驚くべき忠実リメイク!「オーメン666」現代設定に込めた恐怖。耐えられるよ。

オーメン666」

 

 

1976年公開の「オーメン」の2006年6月6日、悪魔の番号666で公開したリメイク版。

 

オリジナル版を何度か観ている&強烈なので大体覚えていて、こちらのリメイク版は設定が現代に変わっているけれど、ストーリー、エピソードはほぼ同じで忠実なリメイク版だったことに驚き。ほんとにそのままリメイク。ただ、あまりにロケーションが現代的過ぎるとオーメンらしい怖さ、不気味さが出ないと思ったのか、家族の住む家はクラシカルだし、外交官のお宅で育ちのいいお子様、悪魔の子供ダミアンもお金持ち感のあるきちんとした服装をしているので、現代的な派手感は完全排除され、結構なじっとり感が出ていてムードがよろしい。画もきれい。

 

が、恐かったか?と聞かれれば、「ぜんぜん、恐くないっす。」と答えるしかない。オリジナルで神父に長い鉄の棒が突き刺さるシーンは怖くてたまらなかったが、どうしたものだろう、ふーん。とスルー出来てしまう。これは、もしやリメイク版のせいではなく、猟奇的血みどろシーンを見過ぎてきた現代では、ただ鉄棒が刺さっただけではもはや恐くもなんともなくなってしまっているのかも?と思った。

 

ママが花の手入れをしていて、悪魔の子ダミアンから突き落とされるシーンも、ぜんっぜん怖くなかった。。。あー止めて、止めてよーーーというドキドキが湧き起こらなかった。。。オリジナル版ではどうなるか知っていてもダミアンの三輪車が近づいてくるのが怖かったんだ!

 

だがしかし、乳母役のミア・ファローはちょっと恐かった。ナイス配役。でも、あんな大きい犬を勝手に部屋に入れたり、色々主張したりして言う事聞かない乳母をなぜにクビにしない?と不思議が漂ってはいた。まぁクビにしたら話が進まなくなってしまうのだが、もっと表面的には完璧な良い人を続けている方が怖いんじゃないだろか。あんな分かりやすく悪魔の手下感出てていいのかな?なんて思ったのだが、オリジナル版では乳母の登場時から既に悪魔の手下感出まくっていたようなので、ここは少し変更して優しい顔ミア・ファロー演出だったらしい。確かに面接の時だけ、そんな感じもあった。

 

「あなたを守るためにここに来たのよ。」ダミアンに挨拶する乳母ミア・ファロー

最初こそ善良な感じだが、すぐに悪魔の手下感を出してきちゃう。最終的にはパパの肩に後ろから覆い被さって攻撃する、不気味&オモシロのオリジナルシーンも再現してくれた。

 

神父様。あなたは!コバヤシではありませんか。

「ユージュアル・サスぺクツ」のコバヤシ役の印象が強すぎて、この人を別の映画で見る度にコバヤシ来た!とちょっと嬉しくなる。

 

ダミアン君。青い瞳に黒髪が印象的。子供とは思えない目の下のひどいクマはメイクだと思う。ママはジェイソン・ボーンシリーズのニッキー・パーソンズでお馴染み、ジュリア・スタイルズ。上品なママ役が似合ってた。

 

とまぁ、完全同じにリメイクしているんで、どうなんだろう。ダメな仕上がりでもないし、雰囲気も配役もいいのだけど、これを作る意味って??少し解釈変えたりしてもよかったのではないか。だって同じならやっぱりオリジナルを観ればいいのだし。とにかくオリジナルは暗いので、ゴシックホラーな感じで満足感高し。。。と思って、そういえば長いこと観ていないので、今観たら全然恐くもなんともなかったりして。