スピーディ展開の忠臣蔵!いきなりご刃傷シーンからスタートの衝撃に備えよ。

日本映画赤穂城断絶

 

 

1978年公開の東映オールスターキャストによる忠臣蔵東映忠臣蔵を何度も映画化。主役の大石内蔵助役は萬屋錦之介。監督は深作欣二

 

ドびっくりポイント。いきなりのご刃傷シーンからスタート!

もう、皆はご刃傷から事が始まることを知っておろうな?という思い切った構成。でもそうしたら、私の好きな夜通し畳替えシーンとか、衣装間違えちゃったシーンとか、全部カットってことですね?がっかり。。。ここらのシーン楽しいよね??

 

タイトルからして、その後の赤穂のことに重きを置いた映画だとはわかるのだけど、いきなり浅野が吉良を斬りつけるところから始まるものだから、浅野が只の頭に血が上りやすい浅慮な人物に見えてしまわないか??この辺りは ”皆、知っておろうな?” 節で端折ってもいけるだろう、という大胆さが新鮮ってことかな。

 

松の廊下にはたくさんの人々もいて、結構ドタバタみが濃いご刃傷シーン。吉良「物覚えが悪いというか、気がつかぬと申そうか。浅野など頼みににしてはいけぬ。」の言葉に我慢ならなくなった浅野が追いかけて斬り掛かる!すぐに取り抑えられるが、「それがしとて一城の主。覚悟はある!」と聞きゃしない。何度も吉良を斬りに行こうと暴れる浅野。今まで観た忠臣蔵では浅野はおっとりとした品のいい殿様感だったので、暴れまくりのアクティブ浅野にビビる。演じる西郷輝彦の強めフェイスがこの人物像にぴたりときている。

 

ご刃傷の知らせを受ける浅野の正室瑤泉院(ようぜんいん:三田佳子)。ご刃傷を聞いて驚くも、二言目に「吉良は死んだのか?」わからないという浅野の弟で養子でもある浅野大学に対して「吉良の生死を確かめぬとは。」と咎めるという、ご刃傷に対して「おおー、やってよかった。吉良は死に値するのじゃ」方向にベクトルが?と思ったら、浅野の今後を決定するのだから生死がどうだか知らんとは、どういうことですか!ということだった。普段から相当に吉良の意地悪三昧に心メラメラ状態だったのかと思ってしまった。心美しい瑤泉院はそんな考えは持たんのです。

 

確認しないなんて!「情けない。口惜しゅう存じます!」浅野大学を責める瑤泉院

 

同じく東映の17年前の忠臣蔵映画『赤穂浪士』では大石内蔵助の息子役を演じていた松方弘樹は今作では浅野の取り調べをする多門伝八郎(左)を演じる。浅野の即刻切腹の刑に対して吉良お咎めなしの御裁きに異議を唱えた。誠実な人物に合うキリリと真摯な眼差し。


喧嘩両成敗が適当と再吟味をと訴えたものの、却下される。却下した人がちょんまげ成田三樹夫!お得気分♪ さらに頑張ると一理あるとなんとかいけそうな雰囲気に一旦揺れるが、その場の一番エライ人、丹波哲郎が「お上の言う事は絶対なんだよ!」と聞く耳持たず、即刻切腹、お家断絶が決定した。

 

して、仇討ちとなるのだが、討ち入りする赤穂浪士達の血判シーンのスマートさに目が釘付け。契約書を夫々墨で手書きした後血判するのに、武士だから脇に刀があるわけで、脇に差したままの刀をほんの少しだけ引き出して親指をちょんと当て、スタンプ、ポン!のスムーズさ。次々に皆がちょん、ポン!と血判。ほほお。便利じゃの~。切った指は懐から懐紙を出してさっと血を拭う。なんだか美しいですなぁ。

 

で、雪を踏み踏み、いざ出陣!!

 

吉良邸の隣の屋敷の主人に三船敏郎。「隣人の皆さん、ご迷惑お掛けします。」と討ち入りなんで、と丁寧にご挨拶する赤穂浪士にカルチャーショックを受けた。いいでしょうと吉良に加勢せず、塀の外から灯りを灯してやるなど赤穂浪士に協力的なお隣さん。でもこのお隣さん役、要る?

 

大石内蔵助の側に髪ボサボサ、ボロを着るアクションスター、千葉真一。酒浸りでグズグズになって死んでいく哀しい近藤正臣。吉良の息子、上杉綱憲田村亮。ド・ハンサム、若林豪大石内蔵助の妻に岡田茉莉子。他小さな役でも見覚えのある俳優が配され、これがオールスターキャストのボリューム感なんだね。

 

討ち入りのチャンバラはヤクザ映画風。深作欣二節で障子に鮮血とか、吉良陣の男達は上半身はだけて血ベッタリとか。襖がバキバキ倒されていく。討ち入り衣装で決めた千葉真一と吉良側、渡瀬恒彦の一騎打ちも。このチャンバラシーンが長く取ってあるので、深作欣二はこれを一番撮りたかったんだろな、と大石内蔵助と息子、吉良の話どこいった?と思いつつ、しっかり観た。

 

赤穂浪士47人が全員切腹するまでを描いて、完。

 

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